【Q＆A】借りたお金を支払わずにすむ方法はありませんか？

Q.今、カードローンで何件か借金をしています。今まで数年間支払いをしてきましたが、もう支払いが苦しいのでこの生活から脱出したいと考えています。なんとか残りの借金を支払わずにすむ方法はありませんでしょうか？無茶な相談というのは分かりますが、できるだけ支払わずにすむ方法でもいいので教えてください！

A.まぁ…何と言ったらよいか、都合のいい質問ですね！お金を借りておいてその返済となると「返済したくない」という…。身勝手にも程があるとは思いますが、方法が無いわけでもありません。しかし、どのような方法で返済を回避するにしても、それなりの社会的なリスクは生じます。

まず一つは自己破産する方法です。名前の通り個人が破産するわけですから、抱えていた借金は全てチャラ。支払う必要もなくなります。自分でも手続きができないわけではありませんが、やはり法律の専門家に相談をしたほうが良いでしょう。まずは債務整理を専門的に取り扱っている弁護士などに相談し、自己破産したいということを伝えましょう。

ただ、それなりにリスクも生じます。まず、自己破産後数年間は新たな借金はできません。概ね7年程と言われていますが、7年経過したから新たな借り入れが確実にできるということはありません。ただ、逆に7年経過していなくてもお金を借りることができる場合もあります。また、自己破産をしたことで就けない仕事と言うものもあります。

これだけではなく、もしも不動産や車、預金などの財産を持っていた場合にはそれらの財産も処分する必要が出てきます。全ての財産を処分し、プラスマイナスゼロの状態で再出発してくださいと言うのが自己破産の趣旨です。それでも、ご希望の借金を支払わずに済む一つの方法であることは間違いありません。

そして支払いを行わないもう一つの方法もあります。それはただ単に「逃げる」という方法です。借金から5年間逃げ続けることができれば、最終的にその借金は「時効」になり、時効の援用を行うことで借金を支払わずに済ますこともできます。借金の内容によっては10年必要な場合もありますが、借金を支払わずに済むもう一つの方法であることは間違いありません。

しかしやはりこの方法でもリスクはあります。まずはその「5年」が開始されるタイミングです。もしも一つの会社が保証を利用することもなく、債務の譲渡しもなく請求を行うのであれば支払いを最後にした日から5年です。しかし、その後代理弁済が行われたり、債務が譲渡されたりすれば、そこから再度5年間逃げる必要が出てきます。5年経過したから時効を援用しようと思っても、実際に時効になっているかどうかはわかりません。

また、逃げることにルールはありませんが、逃げ続けようとすると自己破産以上に社会的な不利益を被ることになるでしょう。もちろん住民票などの移動をすればそこに請求が来ることになります。それを回避しようとすると結局身分証を身分証として利用することはできないということになります。身分証のない生活は決して楽なものではありません。

それぞれリスクはありますが、代表的な借金を逃れる方法はこの二つです。どちらにしても社会的な不利益は被ることを覚悟して行うのであれば借金を支払わずに済ませることは可能です。ただし、そのリスクは小さなものでもないのがおわかりいただけたでしょう。借金は少しずつでも確実に返済していくことが最も望ましい方法なのです。